導入機器
イタリアンですが、メニューに肉料理はありません。メインは、活きのよい魚介類と野菜を使った料理。松本さまは毎朝、大阪市中央卸売市場で仕入れた魚介類や産地から届いた野菜をブログに公開するなど、おおらかな個性が際立ちます。厨房はフルオープンで、どの客席からでも料理している姿が見えます。そのスタイルも今やしっかりと定着。手際のよい調理にも、ライブ感あふれる演出にも、ガス火が大いに効果を発揮しているのです。
厨房は、大きく2段の構え。1段目は、L字型のカウンターに向き合うかたちで設けられた調理台。その日仕入れた魚介が透明のケースに入れられ並び、魚を捌いたりする様子も見られます。2段目はガラスで覆われたガスレンジ。松本さまは客席全体を見渡しながら、4名の調理スタッフに指示を出します。仕入れた食材によってメニューが決まり、加えて、パンやパスタも自家製なので、仕込みから手際よく動くことが求められます。「常に素材の持ち味を生かすにはどのように料理すればいいかを考えています」。調理にあわせ火を着けたり消したりしても、すぐに設定温度が得られるのはガス。「料理の勢いをキープできるのがいいんです」と松本さま。
向かいにある2階建てビルでは「バール」(1階)と「バー」(2階)を展開。そのビルには、ガスでほとんどのエネルギーをまかなえる大阪ガス「ガスコージェネレーションシステム」を導入しています。もちろん、厨房の加熱機器はオール・ガス。「床暖房も実現できたし、電気代を従来通り別に支払う場合と比較すれば、5年で減価償却。今は、ランニングコストも押さえられているし、導入してよかったです」と松本さま。近年は生産者交流や料理講習などの活動も精力的にこなしています。そうした裏打ちがあるからこそ、多くの人に支持されているのです。これからも、松本シェフがガスとともにどんなパッパ・スタイルを表現してくれるのか、注目です。
5つのトップバーナーを設置したゴトクがフラットな特注ガスレンジ
ガスコンベクションオーブン
特注鋳物コンロ
ガススチームコンベクションオーブン
ガスレンジ
GHP[ハイパワーエクセル]
ガスコージェネレーション[ジェネライト]
イタリア料理「Trattoria Pappa(トラットリア・パッパ)」
「元気になれる店にしたい」というオーナーシェフ松本喜宏さまの思いが随所に表れたイタリア料理店「トラットリア・パッパ」。どの客席からでも料理している姿が見える。熱源はガス100%。手際のよい料理にも、ライブ感あふれる演出にも、ガスの火が大いに効果を発揮している。
「パッパ・バー」