導入機器
現店舗は、創業時に店を開いた建物とは道路をはさんだ向かいの土地に新築された2代目です。周りの住宅地になじむよう、矩形のシンプルかつ端正な建物で、サインも控えめ。1階は駐車場になり、エレベーターが導く2階部分にレストランを設けた、郊外立地ならではの空間構成です。メゾン(館)という名に相応しく、空間、料理、サービス、すべてが洗練されてゆくなか、ガスも一緒に進化しつつ、メゾンの新しい歩みを支えます。
加藤さまが、自分の店を建てるとき、最初に思いついたのは、床暖房だったといいます。「前の店はテナントで、空調は天井設置型。空気の流れは上から下へ。冷気が床に溜まり、1階ですから冬は足下が冷えました。テーブル席で食事をしていただくには、最悪ともいえる環境でした」。だから、新しい店では、床下からの暖房を優先させたそうです。「床暖房とエアコンを組み合わせ、寒過ぎたり暑過ぎたりしない、最適な空調にして、快適な空間を提供したいと思っていたのです」。設計段階で、建築事務所から提案されたのは、ガスによる温水式床暖房でした。「同時に、空調もガスにすれば効率的と勧められ、決断しました」と、加藤さま。
2階のエントランスに立つと、目に入ってくるのは、厨房です。オープンキッチンに思えるのですが、開かれているのは、この片面だけ。「見られるなら、常に清潔にして格好よくありたいですからね。床は、ドライキッチン。棚や引き出しを多様に設け、整理しやすくしたり、細部に気を使って造り込みました」。機能性を求めるだけでなく、見られることも意識して造られているのでした。熱源は、すべてガスです。「熱くなったプレートを使う。火に直接かける。加熱調理で、そうした使い分けができるのは、ガスだけ」。厨房に加え、空調と床暖房、ガスフル活用です。加藤さまは「良かれと思って選んだだけ。ガスが好きなんでしょうね」と話していました。
奥)ガスヒートトップレンジ(ヒートトップ1口、オーブン1口)手前)ヒートトップ付きガスレンジ(トップバーナー3口、ヒートトップ1口、オーブン1口)
ガスオーブン
ガススチームコンベクションオーブン
ガスヒーポン
フランス料理 LA MAISON BLANCHE(ラ・メゾンブランシュ)
都心ではなく、あえて郊外立地を選択。近隣の主婦層を取り込み、地域で獲れた食材を使うなど、地域になじむことで評価を得る。オーナーの加藤さまは、さらに先を見据え、オリエンタルテイストとの融合、アロマの活用、アンチ・エイジングなど、いろいろ試してみたいそうで、ますます夢は広がる。