導入機器
立地は奈良公園内、隣は世界遺産の東大寺、向かいは奈良国立博物館。加えて、店舗は築百年の武家屋敷。こうした条件を備えた案件と出合い、堀江さまは「他では得難い非日常性に強く惹かれました」と話します。イタリア国内とはいえ、トスカーナやピエモンテの地方で鍛えられた料理人らしく「古都で街ごと表現し、世界に発信していく」と、独自の道をまっしぐら。今や「イ・ルンガ」は、奈良になくてはならない存在になっています。
厨房は、お屋敷の台所を思わせる独立したスペースで、約10坪の広さ。熱源は、すべてガスでした。「ガスの火を見ていると、無意識のうちに、ほとんど原始的な感覚にとらわれていることがあるんです」と堀江さま。「そして、自分も燃えていく」と。炎は、熱い料理人をさらに熱くさせるのです。イタリアの地方料理には、煮込んだり、蒸したり、時間をかけて加熱する料理も多く、「火をコントロールすることについては多くを学びました」と堀江さま。ガス火は見えているから扱いやすく、オーブンでも庫内がドライになり過ぎないという利点を挙げます。イタリアでは、経験したほとんどの店が、ガスオーブンを使っていたということでした。
堀江さまは、修業したイタリアから帰国すると、自店を開店させる前にまず行なったことがあります。それは、日本各地をまわって生産者を訪ね、当時の日本の生産状況を自ら確認したことです。奈良に出店するときも同じでした。「奈良でも、周辺の農家を訪ねまわっています。大和野菜や大和牛など、料理に使ってみたいと思う食材も数多くありましたし、多くの生産者と知り合うこともできました」。そして、納得できる食材を世界各地の産地から取り寄せ、いま、ここでしかできない料理を供すること。イタリアで磨いた技や感性、多くの知り得たことや人との交流、それらがひとつになったもの。それを、堀江さまは「都の料理」と呼びます。
ガステーブルレンジ(トップバーナ大3口)
ヒートトップ付きガスレンジ(ヒートトップ1口、トップバーナ2口、オーブン1口)
ガスローレンジ(パスタ用)
ガススチームコンベクションオーブン
ガスグリラー
イタリア料理 RISTORANTE i-lunga(リストランテ イ・ルンガ)
奈良公園内、隣は世界遺産の東大寺、向かいは奈良国立博物館という立地に加えて、店舗は築百年の武家屋敷。内に入るだけで外の日常を忘れさせてくれる。さらにオーナーの堀江さまは、周りの環境を生かした「街まるごとの表現」を掲げている。「奈良を訪れる人に食事と観光を楽しんでもらい、レストランと街がセットになって見られるほどに、価値を高めていきたい。」と語る。