導入機器
小さな通りをはさんで町家が並ぶ、風情のある一画。そこに建つ店は、町家の2階建てを改修した京都らしいもの。ウナギの寝床といわれる奥行きのある空間が活用された造りです。厨房は、1階約20坪の広さを客室(最大18席)とほぼ2分されたスペースに設けられています。谷村さまの季節感あふれるメニューが評判となり、リピーターは多く、京都へ旅に来たら必ず寄るというお客さんも増えているそうです。
加熱調理器は、オーブン付きガスレンジ、イタリアンでは必携のガスパスタボイラー、そしてガススチームコンベクションオーブンの組み合わせ。「野菜や魚を炙るとか、直火で料理することも多いので、ずっとガスを使っています」。その厨房から供されるメニューはコース仕立て。繁華街から外れて静かな雰囲気のなか、一皿ずつに表された季節が堪能できる。料理と空間があいまって、京都ならではのイタリアンが味わえるのです。谷村さまは、野菜を多用する理由を次のように話してくれました。「季節によって収穫できるものが異なります。料理は、その変化を引き立てるもの。味わいでいろいろな違いを表現できるのが楽しいじゃないですか」。
好評なのは、野菜使いだけではありません。京鴨や京赤地鶏など地のもの、各産地から取り寄せた食材、それらと組み合わせた野菜のマッチング、つなぐソースの出来映えなど、ひとつに完成された料理が高い評価を得ているのです。「ガスの火ひとつあれば、そこでたいていの料理はできます。炙る、焼く、煮る、茹でるなど調理の仕方によって場所を替える必要もありません」。食材を手に、意識を集中させる谷村さまの姿を思い浮かべるのです。「野菜を料理する場合、水分の調整が微妙なんです。品種によって水分を引き出したり、水気を飛ばしたり。火加減を自分で微調整できるのは、ガスだけです」。野菜を料理するならガス火、ということでした。
オーブン搭載のガスレンジ(トップバーナ5口)
スパゲティーボイラ
ガススチームコンベクションオーブン
イタリア料理 RISTORANTE ORTO(リストランテ オルト)
京野菜をはじめ、旬の野菜を巧みに生かしたイタリア料理で評判のお店。季節感あふれるメニューに注目度も高い。また、店舗は町家の一戸を改修した京都らしいもの。リピーターは多く、京都へ旅に来たら必ず寄るというお客さんも増えているというのも納得。