2024.07.10
政府は「第6次エネルギー基本計画」(2021年10月閣議決定)において、2030年までに温室効果ガスを2013年度と比較して、46%削減する目標を打ち出しました。目標達成のために必要とされるもののひとつに、再生可能エネルギーの拡大があり、太陽光発電への関心が高まっています。
それでは、なぜ太陽光発電は注目されているのでしょうか。太陽光発電の特徴と導入方法の種類、より具体的な導入フローなどの解説を通じて、太陽光発電への理解を深めていきましょう。
目次
前述の通り、政府は2030年度までに達成すべき目標を打ち出しており、それを達成する手段として、2030年度までに再生可能エネルギーの比率を36〜38%まで引き上げることを目指しています。これは、化石燃料に依存する現状から脱却し、持続可能な社会を実現するための重要なステップです。
出所)第6次エネルギー基本計画(R3.10月公表)をもとにDaigasエナジーにて作成
なお、2030年度の再生可能エネルギー全体に占める太陽光発電の割合は、最も大きくなる計画(※)です。(※再生可能エネルギー全体の41%を占める)
このように太陽光発電は、日本で最も普及が期待されている再生可能エネルギーであるといえます。
再エネ導入を進める企業の間で注目されているキーワードが「追加性」で、海外ではその重要性が広く認知されています。追加性とは再エネ電気を使用することで新たな再エネ電源の拡大に寄与する性質を指します。追加性のある電源を購入することは、お客さま自身が再エネ電源の普及拡大へ貢献できるという価値があります。
(参照)
『第6次エネルギー基本計画』(資源エネルギー庁)
『追加性が自然エネルギーの選択基準に、RE100も採用へ』(自然エネルギー財団)
なお、一口に再エネ電源と言っても、電源と非化石証書の組み合わせにより大きく3種類に分類されます。
※非化石証書:発電に伴ってCO₂を排出しない電気には「環境価値」があり、その環境価値のひとつである「非化石価値」を取り出し、証書の形にして売買を可能にしたもの
中でも、今回の記事のテーマでもある「新規の太陽光発電導入」は、追加性のある、価値が高い再エネ電力に位置付けられています。
そのため、太陽光発電の新規導入は、グローバル市場における企業の高評価にもつながります。
太陽光発電の導入方法は、敷地内に設置するオンサイト型と、敷地外に設置して送電するオフサイト型に分かれます。
出所)環境省「はじめての再エネ活用ガイド(企業向け)」をもとにDaigasエナジーにて作成
ここからは太陽光発電の仕組みを確認します。
太陽光発電システムは「太陽光パネル」「パワーコンディショナ」「変圧器」「集電箱」「受変電設備」の5つの主要な設備から構成されます。
大まかには、太陽光パネルで生じた電気が、直流から交流へ変換された後、一定電圧に調整され、電力が必要な場所へと供給される仕組みです。
なお、太陽光パネルは、1m²(1平方メートル)あたり約0.13kW設置できます。仮に5,000m²なら、約650kWの設置が可能です。
太陽光パネルの容量は、パワーコンディショナの容量より多く設定されることが一般的です。これを「過積載」と言います。
例えば、500kWのパワーコンディショナに対して、650kWの太陽光パネルを設置すると、過積載率は130%です。
『太陽光発電について』(資源エネルギー庁)によると、事業者の過積載率は年々高まっており、10〜50kWの電気量では約180%、それ以上の電気量では135〜140%程度の平均過積載率となっています。
過積載は、日照条件が悪い時でも安定した発電が期待でき、発電効率の向上に寄与することから、コストパフォーマンスの高い導入方法です。
太陽光パネルは、折板屋根・陸屋根ほか、最近ではカーポートへの設置が行われています。中でも折板屋根は、施工性が良好で安価な施工が期待できます。
なお、カーポートへの導入は、カーポートが建築物に当たるため、建築確認申請が必要となる点は注意が必要です。
屋根に太陽光パネルを設置する場合の注意点は、以下の通りです。
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(※印紙代、建物構造計算などの諸費用は別途)
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