導入機器
江戸前寿司の伝統に関西の流儀を加え、独自の境地を切り拓く「寿し処 黒杉」さま。北新地に店を構えて10年を機に、新たな一歩を踏み出すべく、2015年7月、前店にほど近い堂島の新築ビルに移転されました。墨文字の表札を掲げただけの端正な店構え。柾目も清々しい白木のカウンターは10席限りで、簡素の美を体現する空間に、壁掛けの茶花が季節の風情を漂わせます。厨房機器も一新され、寿司処には珍しいガススチームコンベクションオーブンも導入。オーナーの黒杉章宏さまの新店舗にかける思いが息づいています。
新店舗の開業に際して、これまでのレシピを見直したという黒杉さま。「砂糖は一切使用せず、醤油や塩などの調味料も控えめにして素材のよさを引き出すことに徹する。産地が特定できる安心安全な食材しか使わない」ことを決意し、そのためにさまざまな試行錯誤をされたそうです。大切なシャリの米選びもそのひとつ。全国から米を取り寄せて酢飯に仕立て、砂糖を使わなくても米本来の甘みが際立つ米を選び抜いたとか。そして黒杉さまの思いに叶ったのは、粒の大きな香川県産「ひのひかり」。「ちょっと固めに炊き上げて、お客さまにしっかり噛んでいただくことで米の甘みを味わっていただいています」ガス炊飯器には米の状態に応じて水分量や蒸らし加減を制御できる機能を付け、常に良い状態で炊き上がるように設定されています。
ガススチームコンベクションオーブンは、蒸しアワビや茶碗蒸し、厚焼き玉子などに活躍。「厚焼き玉子はスフレケーキのように“ふんわり”仕上がります。調理温度が安定し、ムラなく火が入るのが良い。スチコンは料理のスタイルを広げてくれますね」炙ったり焦げ目を付けたい時はガスの直火で、蒸し物などはスチコンで、焼き魚はサラマンダーでとガス機器を使い分けていらっしゃいます。「スチコンは日本料理の料理人の方に勧められました。まだ使い始めで機能をフルに使いこなしているとは言い難い。潜在的な能力はもっとあるはずです。今、大阪ガスさんに講習会を開いてスチコンの性能をもっと教えてほしいと頼んでいるんです」と意欲的に語る黒杉さま。新店舗ではランチ営業も始められ、多忙を極める毎日。多機能調理器のスチコンの活躍に、大いに期待を寄せられています。
ガススチームコンベクションオーブン
ガス炊飯器
ガスレンジ
ガスサラマンダー
寿し処 黒杉
江戸前寿司の伝統にオーナーの創作性を加え、食通に人気の高い名店。新ダイビルへの移転後はランチ営業をスタートし、女性用のランチもご用意。全国の酒どころから取り寄せる地酒や焼酎も充実、ワインセラーも完備している。