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カーボンニュートラルQ&A

カーボンニュートラルやメタネーション、
関連用語などについて、わかりやすく解説します。

カーボンニュートラルとは?

カーボンニュートラルとは、CO₂をはじめとする温室効果ガス排出量を、実質ゼロ(排出量から吸収量と除去量を差し引いた合計をゼロにする)にすることです。そのためには、まずは排出する温室効果ガスの総量を大幅に削減することが大前提となりますが、それでも削減が難しい排出分については、排出量から森林などによる吸収量をオフセット(埋め合わせ)することなどにより達成を目指します。

カーボンニュートラル イメージ画像

出典:環境省脱炭素ポータル「カーボンニュートラルとは」
https://ondankataisaku.env.go.jp/carbon_neutral/about/

日本や世界のCO₂排出削減に向けた取り組みは?

2020年以降の温室効果ガス排出削減等のための新たな国際枠組みとして、2015年12月にパリ協定が採択されました。世界共通の長期目標として、「世界的な平均気温上昇を工業化以前に比べて2℃より十分低く保つとともに、1.5℃に抑える努力を追求すること(2℃目標)」等を合意しました。
この実現に向けて、世界が取組を進めており、現在150以上の国と地域が年限付のカーボンニュートラルを表明しています。
日本では、2020年10月に菅前首相が、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、カーボンニュートラルを目指すことを宣言しました。さらに2021年4月に、2030年度において、温室効果ガス46%削減(2013年度比)を目指すこと、さらに50%の高みに向けて挑戦を続けることを表明しています。

「メタネーション」って何?どんなメリットがあるの?

メタネーションは、CO₂と再生可能エネルギー由来の水素と組み合わせることでe-メタンを製造する技術です。
⼤気中に放出されるCO₂を回収し、メタネーションの原料としてカーボンリサイクルするため、e-メタンを燃焼しても大気中のCO₂の量は実質増加しません。
都市ガスの原料である天然ガスの約9割はメタンが占めています。天然ガスをe-メタン※に置き換えた場合、既存のインフラやお客さま先の消費機器をそのまま活用できるため、社会コストを抑え、スムーズにカーボンニュートラル化を推進できます。

※CO₂と再生可能エネルギー由来の水素を原料として製造されたメタンに対して用いる呼称

メタネーション イメージ画像

出典:Daigasグループのカーボンニュートラルに向けた挑戦
https://www.daigasgroup.com/cnv/

メタネーション技術はどんなものがあるの?

Daigasグループは3つの技術に取り組んでいます。
サバティエ反応メタネーションは従来からある技術で、2030年のe-メタン1%導入に向け、大規模化を進めています。
バイオメタネーションは地域の未利用バイオマス資源(生ごみ、下水汚泥など)の有効活用につながる技術で、2030年の商用化を目指し技術実証を進めています。
SOECメタネーションは高効率な新技術で、2050年のe-メタン90%導入に向け、技術開発を進めています。

メタネーション技術 イメージ画像

出典:Daigasグループによるメタネーション技術開発の取り組み
https://www.daigasgroup.com/files/pdf/cnv/doc-0324-daigas.pdf

「e-メタン」って何?成分は都市ガスと同じなの?

e-メタンとは、CO₂と再生可能エネルギー由来の水素を原料として製造されたメタンのことです。
⼤気中に放出されるCO₂をリサイクルするため、e-メタンを燃焼しても大気中のCO₂の量は実質増加しません。
現行の都市ガスの主成分はメタンであり、既存の供給インフラやお客さま先のガス機器をそのまま使用することができます。

e-メタン イメージ画像

出典:Daigasグループエネルギートランジション2030
https://www.osakagas.co.jp/company/press/pr2023/1720418_54087.html

e-メタンについてCMで分かりやすくご紹介してますのでぜひご覧ください。

e-メタンはいつから導入されるの?

Daigasグループは2030年度にe-メタンを1%(6,000万m3/年)導入することに挑戦しています。また、業界全体として2050年にはe-メタンを90%導入することを目指しています。
e-メタンは既存の供給インフラやガス機器がそのまま使用できるため、シームレスにカーボンニュートラル化することが可能になります。

※当社の2020年度都市ガス販売量ベース

水素やアンモニアはどんな使用に適しているの?

それぞれに特性があるため、エネルギーの使用方法に合わせた適材適所での利用が望ましいと考えています。
水素やアンモニアは、供給インフラやガス機器も含めてサプライチェーンを新たに構築する必要があります。
水素は、大量輸送に課題があり、臨海部の水素受入基地近傍での利用が適していると考えています。アンモニアは、その毒性から「劇物」に指定されており一般家庭など民生用には供給は難しく、臨海部のアンモニア受入基地近傍での工業用の利用が適していると考えています。

水素、アンモニアの特性、利用に関する表

出典:Daigasグループエネルギートランジション2030
https://www.osakagas.co.jp/company/press/pr2023/1720418_54087.html

CCS・CCUって何?

「CCS」とは、「Carbon dioxide Capture and Storage」の略で、排出されたCO₂を、他の気体から分離・回収し、地中深くに圧入・貯留するというものです。

「CCU」は、「Carbon dioxide Capture and Utilization」の略で、排出されたCO₂を、他の気体から分離・回収し、新たな製品の製造に再利用するというものです。CO₂をリサイクルしてe-メタンを製造するメタネーションもCCUに該当します。

Daigasグループは2023年3月9日に発表した「エネルギートランジション2030」の中で、CO₂排出削減が困難な鉄鋼・セメント・化学などの産業から大気中に排出されるCO₂を回収し、メタネーションによりe-メタンとして再利用することや、余剰CO₂を地中深くに圧入・貯留することで、お客さまのCO₂排出量を削減し、環境負荷を低減する循環型社会に貢献することを宣言しています。

CO₂マネジメントシステム構築図

出典:Daigasグループエネルギートランジション2030
https://www.osakagas.co.jp/company/press/pr2023/1720418_54087.html

GHGプロトコル Scope1・2・3って何?

2015年1⽉に発⾏された、企業向けの温室効果ガス排出量の算定・報告のための⺠間基準です。当事者の直接排出分だけでなく、電気の使用や、当事者の関わるサプライチェーン全体の排出量を算定・公開することで、当事者の関わるサプライチェーンも含めた事業全体の温室効果ガス影響を評価するものです。
Scope1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出 (燃料の燃焼、工業プロセス)
Scope2 : 他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出
Scope3 : Scope1、Scope2以外の間接排出 → 事業者の活動に関連するサプライチェーンの他社排出

GHGプロトコル Scope1・2・3 イメージ図

出典:環境省「排出量算定について」
https://www.env.go.jp/earth/ondanka/supply_chain/gvc/estimate.html

GXリーグって何?

GXリーグは、カーボンニュートラルへの移行に向けた挑戦を果敢に行い、国際ビジネスで勝てる企業が、GXを牽引する枠組みです。
日本のCO₂排出量の4割以上を占める企業(679 社)が賛同表明しており(2023年1月31日時点)、大阪ガスも参加いたします。
「1.自主的な排出量取引(GX-ETS)」「2.市場創造のためのルール形成」「3.ビジネス機会の創発」「4.GXスタジオ(ディスカッション・情報交換)」を行い、カーボンニュートラルに向けた社会構造変革のための価値を提供することを目指します。

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