不二製油株式会社 阪南事業所さま

「環境ビジョン」達成へさらなる一歩!コージェネレーション設備更新と非常用発電機導入で、省エネ・GHG排出量削減とBCP強化を実現

不二製油株式会社 阪南事業所さま

不二製油株式会社さまは、「植物性油脂」「業務用チョコレート」「乳化・発酵素材」「大豆加工素材」の4つの事業を展開している食品素材メーカーです。1950年に創業し、「植物性素材でおいしさと健康を追求し、サステナブルな食の未来を共創します。」というビジョンを掲げ、事業に取り組まれています。
不二製油グループとして「環境ビジョン2030/2050」を策定されており、GHG排出量や水、廃棄物量の削減を推進されています。このうち、GHG排出量削減の目標達成に向けた取り組みとして、阪南事業所において2025年にコージェネレーション設備の更新を実施されました。さらに、BCPの強化を目的に、2024年には1,500kVAの非常用発電機も導入されています。
今回は、導入の背景やその成果、今後の展望などについて、工務部 原動課 課長 小鯛 勝敏さま、電気計装課 岸田 太貴さまにお話を伺いました。

導入によるメリット

  • コージェネレーション設備の更新により機器効率が向上し、省エネ・GHG排出量削減に寄与
  • 非常用発電機の導入により停電時のコージェネレーション設備稼働が可能になりBCPが強化

導入の背景

GHG排出量削減の目標達成に向け、コージェネレーション設備の更新を検討

導入をご検討いただいた背景について教えてください。

阪南事業所では、最初のコージェネレーション設備として1994年にガスタービンの1号機を、その後1999年に2号機、2001年に3号機を順次導入してきました。導入から20年以上が経過すると、設備の経年変化により効率も下がり、メンテナンスの対応も難しくなるため、更新を考える必要がありました。実際に1号機については、2019年頃設備容量を増量の上、更新を行ったのですが、最新の設備では従来機に比べ、機器効率が上がっていることもあり、かなりの省エネ・GHG排出量削減効果が得られました。
また、近年の大規模災害などを受けて、社内でBCP強化の必要性の声が高まっていました。災害時にも事業を継続させるためにはコージェネレーション設備を稼働させて、工場内に給電しなければいけません。コージェネレーション設備は中圧ガス供給であるため、災害に強いですが、コージェネレーション設備を起動させるには補機電源が必要になります。そこで、その電源を確保するため、2024年に非常用発電機の導入に踏み切ることで、BCP体制を整えています。

工務部 原動課 課長 小鯛 勝敏さま
工務部 原動課 課長 小鯛 勝敏さま

続いて更なるGHG排出量削減を目指し、今回2号機についても更新の検討を行いました。実は、当初はもう少し先の更新計画だったのですが、省エネ補助金※が活用できることが分かり、計画を前倒しして急ピッチで進めることになりました。
不二製油グループでは、「環境ビジョン2030」目標として、2020年度比で「スコープ1+2でGHG排出量42%削減」を掲げており、我々も積極的に省エネの検討を行っています。

※省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金

導入時の検討内容

現場の負荷に合わせてコージェネレーション設備の容量と稼働台数を最適化
将来を見据えて水素混焼仕様を採用

導入時の検討内容について教えてください。

普段、コージェネレーション設備は3台をすべて稼働させていましたが、今回2号機を入れ替えるにあたり、稼働させる台数を2台に絞り、残り1台はバックアップ用にしたいと考えていました。理由としては、台数が多いとメンテナンスや運転管理が大変であることと、工場内での省エネの取り組みが進んでおり、あらためてコージェネレーション設備の必要容量を見直したところ、2台が適正と判断したからです。稼働させる台数を減らす代わりに、元々5,600kWだった設備容量を増加し、7,590kWのコージェネレーション設備へ更新しました。容量の見直しについては、Daigasエナジーさんと1号機の更新の段階で検討していたため、今回スムーズに更新を進めることができました。

工務部 電気計装課 岸田 太貴さま
工務部 電気計装課 岸田 太貴さま

なお、今回の更新機器は、将来を見据えて、改造により水素混焼できる「水素Ready」仕様にしています。将来的に水素の設備を置けるよう、レイアウトを考慮して設計していただきました。また、実際に改造工事を行う期間、対象の設備は使用できなくなるため、バックアップ用の3号機が必要になります。これらの理由から、設備容量を上げた2台+バックアップ1台という体制に落ち着きました。非常用発電機についても何社か発注先を検討しましたが、最安値でご提示を頂き、またコージェネレーション設備側との制御の調整も必要になるため、最終的にはDaigasエナジーさんへお願いすることになりました。

導入後の成果

コージェネレーション設備更新による省エネ・GHG排出量削減は順調に推移
非常用発電機により災害時の生産継続と従業員の安全確保を実現

導入による成果を教えてください。

今回のコージェネレーション設備更新により、省エネ・GHG排出量削減は順調に推移しています。グループの削減目標にも貢献できる見込みです。
また、コージェネレーション設備の遠隔監視をPCモニタで常時行えるようになりました。一目で稼働状況の把握ができるようになり、管理作業が楽になりました。さらに、更新前の機器では起動の際に一定の操作が必要でしたが、更新後は自動モードであれば、ボタン1つで起動が完了するため、作業の簡略化にもつながっています。
そして、1,500kVAの非常用発電機を導入したことで、停電時にもコージェネレーション設備を稼働させることができるようになり、BCPの体制が整いました。また、災害時の一時避難場所になっているオフィスビルにも約72時間の電力供給が可能となり、従業員の安全確保にも寄与しています。

コージェネレーション設備
コージェネレーション設備
非常用発電機
非常用発電機

導入の決め手

長年のコージェネレーション設備運用の実績と現場での細やかな対応力が決め手

Daigasエナジーにご依頼いただいた理由を教えてください。

Daigasエナジーさんには1号機の導入から協力いただいており、長年のお付き合いから安心感がありました。何かトラブルがあった際にも、迅速に対応してもらえるので助かっています。
非常用発電機の導入にあたり、コージェネレーション設備との相互間の電気制御なども必要でしたが、当社の設備を把握してくれているので、私たちが細かく依頼をしなくとも自ら対応いただけました。また今回、EMS(エネルギーマネジメントシステム)も導入し省エネ制御を行ったのですが、Daigasエナジーさんにも協力してもらってコージェネレーション設備もEMSに組み込むことができ、更なる省エネに向けて運用ができています。

導入の決め手をお話しいただく皆さま

今回は急遽補助金を活用することとなり、申請期限も迫る中で、かなりタイトなスケジュールでしたが、スピード感を持って対応いただきました。おかげさまで、前回の1号機更新では検討に3年ほど費やしたが、今回は約1年という短期間で稟議申請することができました。

今後の展望

将来的な水素インフラ整備やメタネーション技術に期待

今後の展望について教えてください。

今回更新したコージェネレーション設備は、ガスタービンだけではなく、排熱ボイラの追い焚きバーナも水素Ready仕様のものを採用しました。体積比30%の水素混焼が可能な仕様となっており、水素利用が実現すればグループのGHG排出量削減の目標達成に貢献できると考えています。GHG排出量削減という点では、メタネーション技術にも期待しています。水素やメタネーションについての今後の動向なども情報交換させてもらいながら、取り組みを検討していきたいと考えています。

今後の展望をお話しいただく皆さま

担当者からひと言

法人第1営業部 大畠 耕

不二製油さまでは今回、長年ご使用いただいているコージェネレーション設備の省エネ性を高く評価いただき、機器を更新いただけたことを有難く感じています。かなりタイトなスケジュールでしたが、お客さまのご協力のおかげで無事竣工することができてほっとしています。機器更新に際しては、コージェネレーション設備や非常用発電機のメーカーが異なる中で、相互の電気制御や既設機と合わせての試運転など細かい調整が必要でしたが、当社の技術担当者と連携し、お客さまにご満足いただけたと感じています。今後も現場の課題やご要望にお応えできるよう密に連携しながら、お客さまのグループ目標である「環境ビジョン」の達成に向けて共に取り組ませていただきたいと思います。

法人第1営業部 大畠 耕

お客さまのご紹介

不二製油株式会社 阪南事業所さま

不二製油株式会社 阪南事業所さま

不二製油株式会社は、1950年に日本の油脂業界としては最後発として事業を開始。当時日本ではほぼ扱われていなかった南方系油脂をその特性を活かした独自の原料として着目し、「人まねをしない」という創業精神から日本初となる圧搾抽出方法によるヤシ油の搾油に成功。原料と技術で独自性を持つ事業基盤を築く。
以降も、顧客や消費者の困りごとを解決する開発力と提案力で、これまでにない素材をこの世に生み出してきた。現在では、海外15の国と地域に拠点を構えてグローバルに事業を展開し、世界の多様な食文化を支えている。

1969年に操業した阪南事業所は、約20万m2の敷地の中に多くの工場棟を連ねる本社マザー工場であり、「植物性油脂」「業務用チョコレート」「乳化・発酵素材」「大豆加工素材」の4事業すべての製品を製造している。広大な敷地内には、生産機能だけでなく、本社センタービルや最先端の研究開発拠点「不二サイエンスイノベーションセンター」も集結している。

所在地
大阪府泉佐野市住吉町1番地
お客さまホームページ
https://www.fujioil.co.jp/

※掲載の情報は取材当時(2026年1月)のものです。

この事例で導入いただいた製品・サービス

  • コージェネレーション

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