アズビル金門エナジープロダクツ株式会社 和歌山工場さま

D-Solarが工場の使用電力のCO2排出量実質ゼロに大きく貢献
余剰電力買取で、発電した電力を無駄なく利用

アズビル金門エナジープロダクツ株式会社 和歌山工場さま

アズビル金門エナジープロダクツ株式会社さまは、アズビル金門株式会社さまの中核工場として半世紀以上の歴史を有する計量器メーカーです。福島県の白沢工場と白河工場、和歌山県の和歌山工場の合計3つの生産拠点で、都市ガスメーターやLPガスメーター、大容量ガスメーター、高圧ガスレギュレータ、流量制御バルブなどを製造されています。
都市ガスメーターをメインで製造されている和歌山工場において、太陽光発電サービス「D-Solar」とオプションメニューである「余剰電力買取」を2023年1月にご採用いただきました。D-Solarの発電によりCO2排出量が年間で140トン削減の見込みであり、非化石証書の購入と合わせて、工場の使用電力におけるCO2排出量の実質ゼロを達成されています。今回は、導入の背景や検討の経緯、導入後の成果などについて、和歌山工場の取締役工場長 伊藤 敏男さま、製造課課長 前田 幸治さま、技術課課長 南 伸幸さまにお話を伺いました。

D-Solar導入によるメリット

  • 太陽光発電により、CO2排出量を年間140トン削減見込み
  • 太陽光発電で賄えない電力は非化石証書を購入し、工場の使用電力のCO2排出量実質ゼロを達成
  • 余剰電力買取により、発電した電力を無駄なく利用

導入前の課題

グループ全体のCO2削減目標達成に向けて、太陽光発電の導入を検討

導入をご検討いただいた背景や導入前の課題について教えてください。

アズビルグループでは、2050年までに自らの事業活動に伴う温室効果ガス排出量を実質ゼロにすることを目標としています。その中間目標として、2030年には2017年度比で温室効果ガス排出量55%削減を掲げています。
アズビル金門エナジープロダクツとしても2010年頃から省エネ活動に取り組み始めました。そして2020年に、アズビル金門グループの生産拠点での電力使用におけるCO2排出量削減施策の1つとして、和歌山工場での太陽光発電の導入検討を開始したのです。当初は地域マイクログリッドやグループ工場への自己託送を考えましたが、送電線の容量不足などがネックとなり、最終的に自家消費を前提として検討を進めることになりました。

取締役工場長 伊藤 敏男さま
取締役工場長 伊藤 敏男さま

導入前の検討内容

省エネ効果とコストメリットを最も高めながら、補助金の交付条件
も満たす設置方法や仕様を模索

製造課 課長 前田 幸治さま
製造課 課長 前田 幸治さま

導入時に検討されたことを教えてください。

検討にあたっては、様々なパターンでの試算を行いました。補助金を活用するため、補助金の交付条件をクリアしながら、省エネ効果とコストメリットを最も高める発電設備の設置場所や仕様を考えていきました。その結果、倉庫棟の屋根に太陽光パネル340.4kWを設置することになりました。和歌山工場は土日は稼働していないため、待機電力分を差し引いた土日の発電電力が余ってしまう状態でした。せっかくの再生可能エネルギーを捨ててしまうのはもったいないと考え、オプションメニューである余剰電力買取(※)を活用することにしました。

太陽光発電サービス「D-Solar」は、PPAモデルのため初期投資ゼロで太陽光発電システムを設置できます。初期費用を抑制できるのは大きなメリットでした。PPAモデルによる導入はアズビルグループとしても初の試みだったため、想定通りの結果が出るか懸念していましたが、Daigasエナジーさんがデータに基づいて費用対効果を示してくれたことで、将来的にも環境負荷低減効果が発揮できコストメリットも生まれそうだと判断し、契約に至りました。実際に1年目から想定を上回る発電量を達成しています。
D-Solarは定期点検をはじめとしたメンテナンス費用もすべて契約に含まれており、太陽光設備の遠隔監視が常に行われています。万が一トラブルなどが発生すればすぐに対応いただける体制があり、10年に1度のパワーコンディショナー交換や20年のパネル出力保証なども契約に含まれている点も安心材料になりました。加えて、煩雑な補助金関連の申請作業もすべて行っていただけたのも心強かったです。

※余剰電力買取・・・自家消費しきれず、発電した電力が余った場合の余剰電力をDaigasエナジーが買取り、D-Solar料金から割引きするD-Solarのオプションメニュー

導入後の効果

D-Solarで年間約140トンのCO2排出量を削減
非化石証書を組み合わせ、使用電力のCO2排出量実質ゼロを達成

導入後の成果について教えてください。

D-Solarの導入により、年間約140トンのCO2排出量を削減できる見込みです。工場の総需要電力の3分の1を太陽光発電でまかなえており、残りの3分の2については非化石証書を購入することで、工場の使用電力におけるCO2排出量の実質ゼロを達成しました。
太陽光で発電された電力を使用できることで夏場の電力の最大デマンド値を抑制でき、電気料金の削減にもつながっています。
ちなみに、本社・白河工場および白沢工場では2022年3月にCO2排出量実質ゼロとなる電力契約に切り替えており、今回の和歌山工場での太陽光発電導入によりアズビル金門エナジープロダクツ全工場で使用電力のCO2排出量実質ゼロを達成しました。さらにアズビル金門原町株式会社でも、使用電力を100%非化石燃料由来の再生可能エネルギーに切り替えています。これらのすべての取り組みの効果は、電力に由来するアズビル金門グループ全体のCO2排出量の78.4%削減に相当します。
また、和歌山工場では、従業員が各自のPCで太陽光の発電量も含めた工場のエネルギー使用状況を閲覧できるようにしており、工場の玄関エントランスにも閲覧モニターを設置しています。エネルギー使用状況を見える化することにより、一人一人が高い意識をもって省エネに取り組めていると感じています。

玄関エントランスの閲覧モニター
玄関エントランスの閲覧モニター

導入の決め手

当社の課題に対する柔軟な対応力と信頼性が決め手

技術課 課長 南 伸幸さま
技術課 課長 南 伸幸さま

Daigasエナジーにご依頼頂いた理由を教えてください。

当社はガスメーターを製造していることからDaigasグループさんとは元々深いお付き合いがありました。太陽光発電を導入するにあたり、信頼できるパートナーと一緒にという思いからDaigasエナジーさんにお声かけしました。2020年の検討開始から2023年1月の導入まで、様々な検討を行いましたが、一つ一つ丁寧に対応してくださいました。
私たちの工場がある地域は台風の通り道です。太陽光パネルを設置するにあたって、強風に対する安全対策は最も重要なポイントでした。また、太陽光パネルを設置する建屋の屋根は、鋼板と断熱材が一体化した高機能屋根パネルを用いた特殊な形状の折半屋根でした。そのため、太陽光パネル設置には特殊な施工が必要だったのです。

これらの施工上の課題に対して、Daigasエナジーさんには、過去の最大風速を上回る風にも対応できるよう設計を行って頂いたり、特殊施工についても多数の協力会社の中から対応できる施工会社を紹介頂いたりと、解決策を提示いただきました。
私たちのさまざまな要望に、レスポンスよく柔軟に対応してくださるところが頼もしいと感じています。

今後の展望

太陽光発電の増設や他工場への展開で更なる省エネ推進を検討

今後の展望や、Daigasエナジーに期待することを教えてください。

元々は、和歌山工場敷地内の遊休地に太陽光パネルを設置し、余剰電力はグループ工場をはじめ近隣の企業や地域の福祉施設などへの託送を検討していました。この目標は諦めておらず、送電線の許容量の問題がクリアできれば、太陽光発電を増設して地域マイクログリッドやグループ工場への自己託送を再度検討したいと思っています。
また、今回がアズビル金門グループの工場では初の太陽光発電導入でした。想定を上回る効果が出ていますので、今後は他工場でも太陽光発電の導入を展開し、2050年のカーボンニュートラル実現に向けてグループ全体として地球環境にさらに貢献していきたいと考えています。
Daigasエナジーさんとは今後も定期的に情報交換を行いながら、さらなる省エネに向けて、お互いにメリットのあるご提案をいただきたいです。

今後の展望をお話しいただく皆さま

担当者からひと言

大阪産業エネルギー営業部 谷 直哉

今回のD-Solarのご提案に際しては、お客さまのニーズや課題をお聞きし、設置場所や方法などについて一緒に検討させていただきました。耐風設計や特殊施工をはじめとした疑問点や不安に思われている点を解消いただけるように、お客さまとは月1回ほどのペースで定期的にお打ち合わせをさせていただきましたが、密な協議も安心して導入いただけた要素の1つだと感じています。
今後もお客さまのご要望に合わせた柔軟な提案を行い、二人三脚で歩ませていただけると幸いです。

大阪産業エネルギー営業部 谷 直哉

お客さまのご紹介

アズビル金門エナジープロダクツ株式会社 和歌山工場さま

アズビル金門エナジープロダクツ株式会社 和歌山工場さま

アズビル金門エナジープロダクツ株式会社は、都市ガスメーターやLPガスメーター、大容量ガスメーター、高圧ガスレギュレータ、流量制御バルブなど広範囲におけるメーターおよび流量計などの生産を行う計量器メーカー。1996年に創業した和歌山工場は、品質管理全般における厳しい審査を経て経済産業大臣が承認する指定製造事業者指定工場となっている。有効敷地面積59,500m²、建物面積13,900m²を誇り、現在は都市ガスメーターをメインに年間38万台を生産。生活に必要不可欠なライフラインを支える工場である。

所在地
和歌山県御坊市塩屋町北塩屋字才郷谷1825番地5
お客さまホームページ
https://akep.azbil.com/


※掲載の情報は取材当時(2023年11月)のものです。

この事例で導入いただいた製品・サービス

  • 太陽光発電サービス D-Solar
  • LPガス供給

下記フォームよりお気軽にお問い合わせください。

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